高血圧対策の新指標
2024年12月22日放送の健康カプセルゲンキの時間はおいしく血圧改善「ナトカリレシピ」…高血圧対策の新指標「ナトカリ比」と最新の血圧診療について紹介されました!
教えてくれたのは東北大学大学院 医学系研究科公衆衛生学専攻東北大学 東北メディカル・メガバンク機構予防医学・疫学部門 個別化予防・疫学分野 教授博士(医学)の寳澤篤さんです。

高血圧対策の新指標!ナトカリ比

ナトカリ比とは?

ナトカリの”ナト”は塩にまれる「ナトリウム」を指し、
“カリ”は野菜に多く含まれる「カリウム」を指します。
ナトカリ比とは血圧と関係するナトリウムとカリウムの比率でナトリウムをカリウムで割った数値を指します。
ナトカリ比の理想値は”2″であり、目標値は”4″とのことでした。

「ナトカリ比」で高血圧のリスクが分かる!?

塩の主成分である「ナトリウム」には体内の水分を保持する役割があり、過剰に摂取すると血液量が増加し血圧が上昇します。
一方、「カリウム」にはナトリムを排出し血圧を下げる作用があります。
ナトカリ比とはこのバランスを示す値であり、尿中のナトリウムとカリウムの比率を調べることで
塩分の過剰摂野菜や果物の不足など血圧のリを把握できるとされています。
ナトカリ比が高いほど高血圧になりやすく、低ければ低いほど高血圧になりにくいとされています。

ナトカリ比を上げる食習慣

ナトカリ比を上げる食習慣は以下の通りです。
該当する場合、逆の行動を心がけることでナカリ比の低下につながるとのことです。
1)麺類の汁やスープを飲み干す。
2)味噌汁は1日2杯以上飲む。
3)味見をせず調味料をたくさん使う。
4)野菜の付け合わせを残すことがある。
5)果物を食べるのは週に2日以下。

ナトカリ比を下げる食事法

高血圧の予防・改善には何よりも減塩が大切ですが、
さらにナトリウムとカリウムのバランスを調整する事も大事。
ナトリウムよりカリウムを多く摂取すればナトカリ比を下げる事ができるとのことです。

1日当たりの目標摂取量

・男性:ナトリウム約3000mg以下(食塩換算で約7.6g)、カリウム約3000mg以上
・女性:ナトリウム約2600mg以下(食塩換算で約6.6g)、カリウム約2600mg以上
カリウムの摂取制限をしている人は主治医に相談してください。

カリウムをアップさせる食事法

・カレーライス:ナトリウム1575mg、カリウム789mg
・ハンバーグ:ナトリウム966mg、カリウム771mg
・醤油ラーメン:ナトリウム2541mg、カリウム764mg
ナトリウム量をカリウム量が上回るには、カレーライスの場合「ホウレン草(小鉢1杯強)」590mgと
「茹で豆(1人前)」220mgをトッピング。
ハンバーグの場合は「トマト(半分)」210mg。
醤油ラーメンの場合は、「ホウレン草(小鉢1.5杯)」740mgと「ニラ(1.2袋)」610mgをトッピングし、
「野菜ジュース(1杯)」580mgを飲む事でナトリウム量をカリウム量が上回るのとのこと。
また、ラーメンはスープに塩分が多いのでスープを残せば3分の1程度ナトリウムの摂取量を減らす事ができます。
ちなみに味噌汁に足りないカリウムを補うには、野菜を具だくさんに。
塩鮭はミニトマトやきのこ類と合わせてホイル焼きにするとカリウムがしっかり摂れるとのことです。

スマホでラクラク!誰でもできる簡単血圧管理

毎日の血圧測定が大切

家で測る血圧と病院で測る血圧がありますが、病院では緊張する事もあるので、家で普段の血圧を測る事が大切だそうです。
岩手県大迫町の研究で病院で測定した血圧と家庭で測定した血圧を比較しながら、
家庭で血圧を測り続けた結果、平均血圧が低下し脳卒中や心臓病の発症率も低下したというデータもあるとのこと。
寳澤篤さんによると、血圧を下げるためには、自分の血圧を知る事がとても重要とのことです。

近年増加中!高血圧のオンライン診療

オンライン診療は、スマートフォンやパソコンなどを使って、自宅などにいながら医師の診察や薬の処方を受けることができます。
基本は、対面診療と適切に組み合わせて行い、一部の場合を除き原則かかりつけの医師が実施するそうです。
詳しくはかかりつけ医もしくはオンライン診療を実施しているお近くの医療機関にご相談ください。

高血圧オンライン診療の一例(イーメディカルの場合)

血圧は無料で貸し出された血圧計で測定。
血圧を測定すると自動的にアプリに血圧が記録されます。
予約時間になると医師から連絡があり、記録された血圧データをもとにビデオ通話で問診が行われるとのこと。
通院の難しい人もオンラインで受診が可能(※オンラインで診察している患者に対面診察が必要だと診断した場合、速やかに対面の医療機関を紹介します)。
必要であれば、薬を処方し自宅まで郵送されるというシステムだそうです(※診療費や薬代には保険が適用されます)。
イーメディカルでは、全国の数十名の医師が協力。
平日・休日ともに朝6時~夜11時まで簡単に予約できるとのことです(※オンライン診療のサービス料は企業によって異なります)。

継続して治療する事が大切

寳澤篤さんによると、一番危険なのは血圧が高いのに放置する事や、忙しいからと治療を続けない事とのことです。
オンライン診療は忙しい人や近隣に病院がない人でも治療を継続する事ができます。
オンライン診療についてはガイドラインが出ているので詳しくは厚生労働省のオンライン診療についてのHPをご覧ください。

まとめ

参考になれば幸いです。
➡️ オンライン診療について(厚生労働省)
➡️ ジジイの健康生活ブログ
最後までお読みいただきありがとうございました。